2015.11.10.
LA 9

アーティストPamと知り合ったのは今年2月。
ロサンゼルスで出会いました。
そしてその場でレザージャケットをオーダー。

普通外国のブランドを買い付ける際、相手銀行の口座に送金するルールが一般的ですが、
彼女は口座を持っていませんでした。
だから4月にサンタフェのアトリエまでお金を届けに行ったのです。
それとついでにアトリエを見てみたかった。

でもPamの家は中心地から車で何時間も離れたところにあって、
宿泊先までトラックで迎えに来てもらうことに。

砂漠を爆走。ひたすら爆走。
やがて景色が死に始めます。

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ケータイの電波はぴくりともせず、聞こえてくるのはラジオのノイズと風の音。
崩れた教会や全壊した酒場のあるゴーストタウンを越えた遥か先。砂漠州 砂漠 1丁目。到着。

砂と緑の中に小屋が建っていて、そこで彼女は何十年もひとりで暮らしているのです。

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ソファとベッドがあって、バスルームは自作した土の壁の先。
陽が昇ったら食料を収穫へ行き、陽が沈んだら寝る。それだけなんだって。

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我々とは全く異なる時間の経過。でもよっぽど人間らしいというか、動物的で羨ましく感じるよね。

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彼女と生活を共にする馬2頭。
犬三匹。猫一匹。
Pamが歩けばそれに合わせみんながついて来る。

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家の庭を案内されたんだけど、広いなんてもんじゃない。(川も庭)
他に誰も住んでないことをいいことに勝手に庭にしてねーか?
うそうそ。

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家の中に干された、出番を待つ革達。
これらは近所で鞣され、庭の川で洗われています。
全てがディアスキン。それも衣類にするにはやや野性的というか、まだ動物臭さが残っている雰囲気。
そして、ファッションに魅せられた人々がグッとくるようなプロセスのバリューはまるでない。

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100% ORGANIC HISTORY。文化を着ろ。そういうこと。

ボ◯ディランも実は近くにセカンドハウスを持っているらしく、彼も彼女のカスタマーのひとり。
全てのジャケットが全て彼女の手で縫われています。
1枚作るのにも長い時間が強いられるのです。

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これらの工具を使い、45年間サンタフェの地で同じジャケットを作り続けているのだから驚き。
ジャケットに使われる大変古いビーズはなんと庭を掘ると出てくるのだとか。おかしいだろ何もかも。

あまりにかけ離れた生き様にノックダウンしかけた私に奥から亀の御守りを出してきてプレゼントしてくれました。
「末長く、よろしくねってことよ」
ああなるほど。ありがとう。

そしてそれを見事に家に忘れて帰ったっていう。

先日、オーダーしていたジャケットがお店に揃いました。
こちらも帰国次第リリースします。
アイテムの詳細は近日中にまた書きますね。


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